国家資格「施工管理技能士」は、建設や土木、建築、電気工事、管工事、造園の6つです。この中のひとつ建築施工管理技能士は、施工計画の作成や工程・安全・品質・進行・予算の管理が仕事であり、専門の知識が必要です。
建築施工管理技能士は1級・2級にわかれており、それぞれ扱える内容が異なります。この記事では施工管理技能士の特徴と合格率について解説します。
建設業界における制度の見直しにより、令和6年度から学歴や実務経験の制限がなくなり、 令和6年度末(2025年3月31日)時点で第一次検定は1級19歳以上、2級17歳以上であれば誰でも受検ができるようになります。今まで受検資格が無かった学生や、建設業に従事していながら学歴で受検できなかった人も受験可能です。
2次検定受検資格は「卒業後」ではなく、「1次検定合格後」の実務経験が必要となるため、少しでも早く1次検定合格すると有利です。
※参考:https://www.ksknet.co.jp/nikken/guidance/sekoukanri/
建築・土木・鋼構造物・舗装・管工事・電気工事・造園工事では営業所ごとに専任技術者か監理技術者が必要です。1級建築施工管理技能士を取得していれば大小にかかわらずどんな工事現場でも専任技術者や監理技術者に就くことができます。
受験資格は、指定学科である大学を卒業後3年以上の実務経験や高等学校を卒業後、10年以上の実務経験がある人です。2級建築施工管理技士の資格保有者の場合、2級建築施工管理技士資格を獲得後、5年以上の実務経験を有します。
2級建築施工管理技能士の資格は建築や躯体、仕上げの3つに分類され、どの資格を取得するかによって担当する業務が異なります。すべての業務の資格を取得すればすべて担当することも可能です。
2級建築施工管理技士は一般建設業営業所の専任技術者、主任技術者に就くことはできます。2級建築施工管理技士の受験資格は指定学科である大学を卒業後1年、高等学校卒業後3年の実務経験がある人です。建築施工管理技能士の資格取得を検討されている方は、まずは2級からチャレンジしてみましょう。
1級建築施工管理技能士の一次検定(学科試験)の合格率は以下のとおりです。2022年から2018年までの過去5年間の合格率の平均は42.6%となります。
一次検定は出題範囲がかなり広く、感覚だけでは判断できない細かな数値などについても覚える必要があります。マークシート形式ですが、問題の傾向や種類などを確認しながら学習しましょう。
年度 | 2022年 | 2021年 | 2020年 | 2019年 | 2018年 |
---|---|---|---|---|---|
受験者数(人) | 27,253 | 22,277 | 22,742 | 25,392 | 25,198 |
合格者数(人) | 12,755 | 8,025 | 11,619 | 10,837 | 9,229 |
合格率 | 46.8% | 36.0% | 51.1% | 42.7% | 36.6% |
年度 | 2022年 | 2021年 | 2020年 | 2019年 | 2018年 |
---|---|---|---|---|---|
受験者数(人) | 13,010 | 12,813 | 16,946 | 15,876 | 15,145 |
合格者数(人) | 5,878 | 6,708 | 6,898 | 17,378 | 5,619 |
合格率 | 45.2% | 52.4% | 40.7% | 46.5% | 37.1% |
※参考サイトURL: 1級建築施工管理技士の合格率は?ストレートで資格取得するための方法 (https://www.ksknet.co.jp/nikken/guidance/sekoukanri/contents/const/04/index.aspx)
2級建築施工管理技能士の一次検定(学科試験)の合格率は以下のとおりです。2022年から2018年までの過去5年間の合格率の平均は36.9%となります。
この数字を見ると、合格率40%を超えたのは2021年度と2022年度、中でも2021年度の合格率が一番高いことがわかります。
年度 | 2022年 | 2021年 | 2020年 | 2019年 | 2018年 |
---|---|---|---|---|---|
受験者数(人) | 27,004 | 32,128 | 32,468 | 28,718 | 28,888 |
合格者数(人) | 11,421 | 15,736 | 11,366 | 9,083 | 7,495 |
合格率 | 42.3% | 49.0% | 35.0% | 31.6% | 25.9% |
2級建築施工管理技能士の二次検定(学科試験)の合格率は以下のとおりです。2022年から2018年までの過去5年間の合格率の平均は39.3%となります。
以下の数字を見ると合格率が50%を超えたのが2020年度~2022年度の3年間、一番高いのが2020年度ということがわかります。
年度 | 2022年 | 2021年 | 2020年 | 2019年 | 2018年 |
---|---|---|---|---|---|
受験者数(人) | 14,909 | 15,507 | 11,484 | 22,663 | 124,131 |
合格者数(人) | 7,924 | 8,205 | 6,514 | 6,134 | 6,084 |
合格率 | 53.1% | 52.9% | 56.7% | 27.1% | 25.2% |
※参考サイト:2級建築施工管理技士の合格率を徹底分析【2023年版】(https://sekokan.ten-navi.com/article/1384/ )
2級建築施工管理技能士は一般建設業営業所の専任技術者・主任技術者、1級建築施工管理技能士はどんな工事現場でも専任技術者・監理技術者に就くことができます。
令和6年度からは学歴や実務経験の制限がなくなるため、今まで受験資格がなかった人も受験が可能です。2次検定受検資格は「1次検定合格後」の実務経験が必要となるため早めの受験がおすすめです。
当サイトでは第二新卒の方向けに未経験からでもチャレンジできる施工管理技士についてコラムをまとめています。ぜひ参考にしてください。